「仁淀ブルー」の異名で知られる“奇跡の清流”仁淀川。その西岸(右岸)をドライブしていると、何やら見たことのある光景が飛び込んできた。もしかして能津(のうづ)小学校だろうか? まだ見ぬ映画『竜とそばかすの姫』では、廃校を使った集落活動センターのモデルとなった小学校である。
実際は17名ほどの生徒がおり、現在も開校している。能津第一小学校、能津第二小学校、鴨地小学校の3校が、校舎設備の老朽化と過疎化による児童数減の問題により、昭和50年度に統合されて日高村立能津小学校(高知県高岡郡日高村本村8)となった。
能津地区は日高村の北側、仁淀川の南側に位置する地区で、戦国時代には仁淀川の自然を利用した要害の地形を活かし、能津(細川)左兵衛の居城である能津城が築かれていた。そこから南下する道がどこにつながっているかとドライブを続けたところ、かつて火野正平さんも自転車で通ったことのある、小村神社の横の道に出てきた。これまでにも何度か言及したが、小村神社は高知県でも唯一、九州年号「勝照二年(586年)」と書かれた棟札が存在する伝統ある神社である。やはり、日高村「本村」は古代における中心集落であったようだ。 ちなみに高岡郡日高村は、高知市の西方約16㎞の県のほぼ中央部に位置し、南は土佐市に、東と北は仁淀川を隔てて、いの町及び越知町に、西は佐川町にそれぞれ隣接している。村域は東西約8㎞、南北約9㎞、総面積は44.88平方㎞。
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