2025年1月23日の『高知新聞』に次のような驚くべき記事が掲載された。日本国内最古の文字使用に新たな可能性を示す発見である。
県内古代土器片 漢字2字か
「何不」南国市で出土
最古級文章の一部?
埋文センター報告
若宮ノ東遺跡(南国市篠原)から出土した弥生時代後期末ー古墳時代初め(2世紀後半〜3世紀中ごろ)の土器片に刻まれた文字が、漢字2字である可能性が高いことが22日までに、県立埋蔵文化センターの調査報告で分かった。この時代に2文字の漢字が見つかるのは極めてまれ。古代文字研究の専門家が「1文字目が『何』、2文字目が『不』ではないか」と鑑定した。土器片はつぼの一部とされ、つぼ全体では「何不」の後に文字が続いていたとの見方があり、「何不」は国内最古級の文章の一部である可能性がある。若宮ノ東遺跡(わかみやのひがしいせき)は南国市篠原にある弥生時代から江戸時代にかけての複合遺跡。南国市役所の西方約600mに位置する。弥生時代後期末から古墳時代初めの竪穴建物跡が数多く見つかり、大規模な集落があったとみられる。飛鳥時代の役所=「評衙(ひょうが)」があった可能性を示す掘立柱建物跡や、奈良時代ー平安時代の租税の穀物を保管した正倉跡が見つかっている。
『テレビ高知』も次のように報じている。
「日本で最古」の“文章”か
高知・南国市の遺跡から発掘の弥生土器に文字
2世紀後半〜3世紀中ごろに作られた「刻書土器」文章としては最古の歴史を塗り替える可能性も
高知県立埋蔵文化財センターが2018年に南国市の若宮ノ東遺跡で発掘した「刻書土器」に日本で最も古い可能性のある文章が刻まれているというわけだ。2世紀後半から3世紀中ごろに作られた弥生土器とされている。
日本で文章が確認されているのは5世紀以降。日本史の教科書にも登場する稲荷山古墳(埼玉県)から出土した「金錯銘鉄剣」に西暦471年などを示す漢字が記された例がある。そのため、この刻書土器が、歴史を大きく塗り替える可能性があるというのだ。
日本で文章が確認されているのは5世紀以降。日本史の教科書にも登場する稲荷山古墳(埼玉県)から出土した「金錯銘鉄剣」に西暦471年などを示す漢字が記された例がある。そのため、この刻書土器が、歴史を大きく塗り替える可能性があるというのだ。
県立埋蔵文化財センターは、古代文字研究の第一人者で国立歴史民俗博物館の元館長、平川南さんに鑑定を依頼。慎重に研究が重ねられ、2024年9月、「文字である」という鑑定結果が発表された。刻まれているのは「何」という文字と「不」という文字。文字には続きがあり、文章になっていたとみられる。
何不(なんぞ・ざる:どうして…しないのか)と読むらしく、反語の形をとっているようだ。この下に文字が続くことが十分考えられる。残念ながら他の破片が見つかっていないので、現段階では何が書かれていたか特定はできていない。刻書土器は2月7日から県立埋蔵文化財センターで一般公開される。
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朱儒国民
性別:
非公開
職業:
塾講師
趣味:
将棋、囲碁
自己紹介:
大学時代に『「邪馬台国」はなかった』(古田武彦著)を読んで、夜寝られなくなりました。古代史に関心を持つようになったきっかけです。
算数・数学・理科・社会・国語・英語など、オールラウンドの指導経験あり。郷土史やルーツ探しなど研究を続けながら、信頼できる歴史像を探究しているところです。
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