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棟札に残された地頭橘系安芸氏

 安芸郡には、蘇我氏流ともいう有力国人安芸氏が起こり、畑山・中川・黒岩・奈比賀・有沢・並川の諸氏を分出する。 その他、惟宗氏流の野根氏・室津氏・別府氏・安田氏、明神氏、大野家氏、安岡氏、一円氏、北川氏、有井氏、岩崎氏、和食氏、千頭氏がある。
 戦国期の橘系安芸氏については「大檀那地頭橘鍋若丸」「大檀那橘元親」など、いくつかの棟札が知られていることは、“橘系安芸氏と蘇我氏との関係”のところで書いた。『安芸市の史跡と文化財』(安芸市教育委員会、昭和55年)にも一族と思われる名前が数名登場する。

 安芸八幡宮(祭神:胎中天皇)に関して「戦国時代安芸の領主、橘元泰が大檀那となって本堂を寄進したことが記録にみえる。(1533ー天文二)橘元泰は安芸城最後の主安芸国虎の父である」と紹介されている。
 また、畑山字和田にある水口神社(祭神:敏達天皇と蘇我赤兄・蘇我乙麿)について、「橘元綱という大檀那が社殿を造営している(1553年ー天文二一)がこれも安芸氏であろう」としている。橘氏は敏達天皇を遠祖としていることからも、このつながりは頷ける。
 さらに室町時代以前の創建とされる奈比賀天満宮(祭神:菅原道真)の社堂の寄進が「土佐国編年記事略から拾ってみても、地頭橘鍋若丸(1482ー文明二四)、名本物部正重(1508ー永正五)、橘元泰(1535ー天文四)、橘元盛(1556ー弘治二)などの名が見える。橘元盛、元泰は安芸の領主である」と橘氏の名が複数見られる。高知県東部では天満宮の存在は珍しく、橘氏と九州との関係も見えてきそうだ。


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【2018/12/04 07:10 】 | たちばなしも何ですから | 有り難いご意見(0)
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