『君の名は。』がヒットした時にも神社ブームの波が来たが、それにも増して『鬼滅の刃』人気で、さらなる神社ブームが巻き起こっている。鬼滅の三大聖地として、①宝満宮竈門神社(福岡県太宰府市)、②溝口竈門神社(福岡県筑後市)、③八幡竈門神社(大分県別府市)が有名になり、多くの『鬼滅の刃』ファンが詰めかけている。 コロナ禍のご時世でもあるので、密になるのを避けて、高知県内の竈(かまど)神社でプチ鬼滅聖地気分を味わってもらいたい。
『鎮守の森は今』(竹内荘市著、2009年)によると高知県内の竈戸神社は24社と出ている。大半が境内社かと思い込んでいたが、調べてみると意外にそうでもなさそうである。 まず足を運んだのは、土佐市塚地の竈神社。JA高石直販所の脇道から入っていき、急勾配の坂道を登った丘の上にある。そもそも塚地という地名からも連想されるが、近くの塚地大サルバミでは古墳が見つかっている。古くから人が住みついた土地だったようだ。 塚地の竈神社は単立の神社で鳥居もある。扁額には確かに「竈神社」と書かれていた。『鎮守の森は今』にも紹介されていないようなので、初っ端から穴場スポットを見つけてしまったようだ。それもそのはず、本来の表参道の石段は荒れて使われていない様子で、横瀬展望所登り口から、雨が降ったら滑りそうな坂道を登り、神社の裏側にたどり着いた。木の枝が遮らなければ高石地区を一望できそうなロケーションである。 鳥居の脇には「天保十五辰」と書かれた手水鉢がある。少なくとも江戸時代までは遡る歴史がありそうだ。昔は宇佐に抜ける塚地坂トンネルもなかったので、浦ノ内湾に行くのに、横瀬山〜大峠を経る尾根道が利用されていたのではなかろうか。 PR |
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