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   もう十年前となる平成20年、高知県初の古代官道と見られる遺構が発見された。南国市小籠の士島田遺跡である。丁度、国府跡とされる場所の南方に当たり、道幅6メートルで側溝もある。
   この幅6メートルの古代官道は大和朝廷時代のものとの指摘があるように、奈良~平安時代のものとされる。問題はこの地点に見つかった古代官道跡をどう位置づけるかである。
   香長平野には県内最大の条里制が敷かれており、その条里余剰帯から推定すると国府から東西方向に伸びる古代官道が想定されていた。ところが遺跡が示したものは国府から南方に伸びる官道の存在であった。

  [9月19日掲載分] 
 高知県南国市小籠の士島田(ししまだ)遺跡から、県内初となる古代の官道「南海道」とみられる道路遺構が見つかったことを、県埋蔵文化財センターが19日発表した。
 南海道は紀伊半島、淡路島、四国にあり、高知県内では記録はあったものの、実際に発掘されたのは初めて。
 同遺跡の西側で幅約6mの道が見つかり、道の両側には幅約90cm・深さ約30cmと、幅約75cm・深さ約30cmの2本の排水溝とみられる溝が、約30mにわたって平行に走っていた。 溝は7世紀中ごろの竪穴住居跡を壊して建設されており、官道は奈良時代から平安時代に存在したとみられる。
 この6m道路は近くの国分寺(同市国分字国分寺)から南にかけて約4kmあったとみており、瀬戸内海側の伊予に向けて抜ける山越えルートの起点部分と推測される。
 21日午後1時半から現地説明会が開かれる。[参考:産経新聞]

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