主人公の竈門炭治郎の姓と同じなどの共通点から『鬼滅の刃』三大聖地の1つとされ、話題を集めているのが宝満宮竈門神社(福岡県太宰府市)である。主祭神が玉依姫命(たまよりひめのみこと)であり、作中の医者「珠世(たまよ)」を連想させる。 火で鬼をあぶり出す「鬼すべ」神事がある太宰府天満宮は学問の神様として九州でも随一の参詣客を集めている。かつて九州王朝の首都であったとされる太宰府の鬼門封じとして建立されたのが宝満宮竈門神社であった。 2019年(平成31年)4月、西高辻信良氏は息子の信宏氏に第40代太宰府天満宮宮司職を譲り、自らは宝満宮竈門神社の宮司に就任した。『今夜も生でさだまさし ~まっさん高知に来るっ土佐~』によると、西高辻信良宮司は宝満宮竈門神社を「太宰府天満宮より大きくしてやる」と語っていたそうだが、『鬼滅の刃』ブームがそれを後押しした。 話の舞台を高知県に移そう。高知市の中心部はりまや橋より約5kmの地点に位置し、市の南部では最も人口が密集するところが長浜蒔絵台の住宅地である。住宅団地の鬼門の位置に鎮座するのが今回紹介する竈土神社(高知市横浜新町)である。高知県では「竈」「竈戸」の表記がほとんどであるが、「竈土」とするのは珍しい。 住宅街の第4公園「夕焼け広場」からでも東方に、竈土神社の鳥居を見ることができる。2020年末に新型コロナウイルス感染者が過去最高を記録し、2021年新春の初詣も遠出を控えなければならなくなりそうだ。近場でプチ鬼滅聖地気分を味わいたい方にはおすすめスポットかもしれない。 かつて「100円ちりんトンネル」との愛称で呼ばれていた有料道路・高知桂浜道路(県道36号線)も、今では無料化して、その道沿いに鎮座する神社は、いつも横目に見ながら神社名も意識されることなく通り過ぎることが多かった。 連敗記録を持つハルウララ(生涯成績113戦0勝)で有名になった高知競馬場には、愛媛県の知人もよく通ってきていた。そこから北上した右手(東側)に竈土神社が見える。祭神、勧請年月等未詳とのことだが、狭い境内には境内社が3社ある。蒔絵台に近い立地だが、鎮座地は横浜新町になる。ドライブスルーで横目に参詣するのも、コロナ禍時代の新スタイルで良いかもしれない。 PR |
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