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 三好市山城町瀬貝西にも高良神社(祭神・武津見命)があるという情報をつかんで近くまで来て、確かに存在するという証拠を見つけた。看板に高良神社と書かれている。

 メインストリート(と言ってもすれ違い困難な道)を通って行くが、周囲には見当たらず次の集落に入ってしまった。とりあえず佐連カジヤ谷にもあるという高良神社を先に探してから、もう一度引き返すことにしよう。

 再び瀬貝に戻って、ふと先程の郵便配達のバイクが坂の上に登って行った道を思い出した。あの道へ行ってみよう。集会所の横の道を歩いて行くと、ヨンデン(四国電力株式会社)の車が来ている。「暑い中、こんな山の上までご苦労様」との思いで、通り過ぎようとすると、地元の者が戻って来たと勘違いされたのか、道端に車を停めている事情を説明してこられた。こんな細い山道ではお互いに気を遣うものだ。
 山中の草むらに鳥居が見えたので、かなり急な石段を慎重に登っていく。やはり高良神社だ。さらに奥の参道も、しばらく手入れされていない様子。氏子の方々あっての神社であるが、高齢化が進み、人口も減って維持が難しくなってきているのだろうか。

 何とか上まで登ると小さな祠があった。中には高良神社と刻まれた石が置かれていて、ちょっと品の良さを感じる。横には「天明三卯年(1783)」との文字も読める。少なくとも江戸時代までさかのぼれる歴史を持つことは確かである。さらに上に登る道があって民家があったが、もはや人の気配はない。廃屋のようだ。
 さて、高良神社の祭神が「武津見命」となっているのは珍しい。通常は高良玉垂命か武内宿禰命のどちらかである。武内大臣といった表記の差異はあるが「武津見命」では武内宿禰とは異なる。
賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)のことであろうか。それとも多元的に解釈すべきであろうか。謎である。

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 大学時代に『「邪馬台国」はなかった』(古田武彦著)を読んで、夜寝られなくなりました。古代史に関心を持つようになったきっかけです。
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