図書館で『高知県高岡郡津野町 宮谷郷土史 津野山郷山峡集落の記録と取り巻く環境』(川田清雄編集、平成24年)と題する本を見つけた。『宮谷郷土史』といっても、高知県民でさえどこのことかピンとこない人も多いだろう。だがこの時、もしかしたら筑紫神社のことが書かれているかもしれないとのインスピレーションが働いた。史料が少なくて実体をつかみきれずにいた津野山町の筑紫神社のことである。
『宮谷郷土史』掲載の年表から筑紫神社に関連する出来事のみをピックアップしてみる。
1670(寛文10)宮谷菅ケ谷に八王寺社、筑紫神社を勧請(神社台帳)本願野村五右衛門
1704(宝永1)宮谷 建立筑紫権現社一宇 本願川田久之丞
1779(安永8)宮谷 建立筑紫大権現一宇 本願河田重助 河田三郎右衛門
1780(安永9)宮谷 建立筑紫大権現鳥居一宇 神主村田和泉 村田周防
1805(文化2)宮谷 建立筑紫大権現鳥居一門 霜月朔 社人村田豊後正 筆尊聚院
1839(天保10)宮谷 建立筑紫大権現鳥居一宇 本願川田曽助 名本川田藤蔵
1872(明治5)11月3日 神官船戸秋田最中謹記
八王子宮、六十余社、筑紫神社、天神社、十二神社、津野神社、若宮神社二社、星神社、峯大元神社、須賀神社、六十余神社、山積神社、稲荷神社(大元神社に合祀してある神名とおもわれる)
1910(明治43)宮谷 大元神社に合祀神社 明治43年庚戌11月18日合祀す
八王子神社、六十余神社、十二社神社、筑紫神社、軻遇突知神社、姫若宮神社、鍛冶屋天神、地主若宮神社、川田野村若宮神社、龍石神社
大元神社略歴
古老の言に曰く、元此の大元神社は藤原津野経高が延喜13年梼原へ居を構えたる翌14年津野の家臣藤原時景と云う武士が、宮谷の山の上穴神山の宕(ほら)に、奉祭したのが始まり、その後(年代不詳)上谷へ移してお祭りしていた。
菅ケ谷の八王子神社があった現社地へ、嘉永6年に遷宮したものである。
この嘉永6年(1853)の遷宮では大元三社大明神、六十余尊、八王子大明神その他の神々が合祀され、神格が一番高い天の御中主を祭神とする大元神社が社名となっている。この段階では筑紫神社は合祀されておらず、江戸期は「筑紫権現」「筑紫大権現」と呼ばれ崇敬されてきたことが年表から感じ取れる。
実際に合祀された時期については、明治5年以前ないしは明治43年のいずれかと考えられるが、どちらとも取れる記述であった。
筑紫神社は高知県にもあった① |
筑紫神社は高知県にもあった② |
筑紫神社は高知県にもあった③ |
『宮谷郷土史』掲載の年表から筑紫神社に関連する出来事のみをピックアップしてみる。
1670(寛文10)宮谷菅ケ谷に八王寺社、筑紫神社を勧請(神社台帳)本願野村五右衛門
1704(宝永1)宮谷 建立筑紫権現社一宇 本願川田久之丞
1779(安永8)宮谷 建立筑紫大権現一宇 本願河田重助 河田三郎右衛門
1780(安永9)宮谷 建立筑紫大権現鳥居一宇 神主村田和泉 村田周防
1805(文化2)宮谷 建立筑紫大権現鳥居一門 霜月朔 社人村田豊後正 筆尊聚院
1839(天保10)宮谷 建立筑紫大権現鳥居一宇 本願川田曽助 名本川田藤蔵
1872(明治5)11月3日 神官船戸秋田最中謹記
八王子宮、六十余社、筑紫神社、天神社、十二神社、津野神社、若宮神社二社、星神社、峯大元神社、須賀神社、六十余神社、山積神社、稲荷神社(大元神社に合祀してある神名とおもわれる)
1910(明治43)宮谷 大元神社に合祀神社 明治43年庚戌11月18日合祀す
八王子神社、六十余神社、十二社神社、筑紫神社、軻遇突知神社、姫若宮神社、鍛冶屋天神、地主若宮神社、川田野村若宮神社、龍石神社
大元神社略歴
古老の言に曰く、元此の大元神社は藤原津野経高が延喜13年梼原へ居を構えたる翌14年津野の家臣藤原時景と云う武士が、宮谷の山の上穴神山の宕(ほら)に、奉祭したのが始まり、その後(年代不詳)上谷へ移してお祭りしていた。
菅ケ谷の八王子神社があった現社地へ、嘉永6年に遷宮したものである。
この嘉永6年(1853)の遷宮では大元三社大明神、六十余尊、八王子大明神その他の神々が合祀され、神格が一番高い天の御中主を祭神とする大元神社が社名となっている。この段階では筑紫神社は合祀されておらず、江戸期は「筑紫権現」「筑紫大権現」と呼ばれ崇敬されてきたことが年表から感じ取れる。
実際に合祀された時期については、明治5年以前ないしは明治43年のいずれかと考えられるが、どちらとも取れる記述であった。
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HN:
朱儒国民
性別:
非公開
職業:
塾講師
趣味:
将棋、囲碁
自己紹介:
大学時代に『「邪馬台国」はなかった』(古田武彦著)を読んで、夜寝られなくなりました。古代史に関心を持つようになったきっかけです。
算数・数学・理科・社会・国語・英語など、オールラウンドの指導経験あり。郷土史やルーツ探しなど研究を続けながら、信頼できる歴史像を探究しているところです。
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